文庫だより玄武町余聞

歌会始

新年に門人が集う

新年はじめて行われる歌会のことを、歌会始といいます。門人が一堂に会し、賑やかに行います。

座敷の床の間には、正月の設えをして門人たちを迎えます。

着物をお召しの方が多く、とても華やかな雰囲気です。

披講

門人たちは事前に定められた題の和歌を詠進し、その中から数首を選んで、披講(声に出して歌を披露すること)を行います。

披講

歌は各々が懐紙に認(したた)めます。懐紙は、やまと言葉で書く慣わしです。今年の兼題は「鶯」です。

兼題の和歌を懐紙に書く

披講の次は、題者の出題した当座を詠みます。これが当座式です。

当座式

当座の和歌は、その場で御自分の持ち合わせの知恵でまとめる事になっています。

今年の当座題は「枯野霜(かれののしも)」。その年はじめての詠歌は、それぞれどのような歌ができたでしょうか。


この記事を書いた人

野村渚

学芸課長 第24代当主為任・布美子の次女久実子の次女。
この4月から勤務し始めたひよっ子。
子供の頃からの耳年増で、なんとか日々をしのいでいます。

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