文庫だより玄武町余聞

桃の節句2 ~ひなまつりの膳~

可愛らしいミニチュアのお膳を設えて

おひなさまにお膳を差し上げ、桃の節句を祝います。

 

3月3日のひなまつり…しかし令和5年は、閏(うるう)年。旧暦の3月3日は西暦の4月22日と遠く離れた日になりました。

この日、おひなさまのお膳を用意し、皆で桃の節句を祝います。

食器はどれも、ミニチュアサイズ
お膳の準備

おひなさまのお膳はとても小さいので、それに見合った大きさのお料理を揃えます。

お赤飯、白みその汁物、笹カレイと春のものを二菜用意します。

おひなさまの小さな食器にお料理を入れるのはなかなか大変です。

それぞれのおひなさまや御所人形などすべてに、お膳を設(しつら)えます。

一躯ごとにお膳を差し上げる

お膳は、漆に金彩を施したものや、白木に盛り上げ胡粉(ごふん)で飾ったもの、脚の形や大きさも様々で、制作年代による特徴があらわれています。

様々なお膳

こうして伝統のおまつりを行い、春の良い季節の到来をともに味わいます。

冷泉家のひなまつりのお膳の様子は、こちらの動画でもご覧いただけます。


この記事を書いた人

野村渚

学芸課長 第24代当主為任・布美子の次女久実子の次女。
専門は日本画と文化財保存修復。
子供の頃からの耳年増で、なんとか日々をしのいでいます。

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