猫ドアオプション付き
九兵衛の檻が、頑丈な二重扉のフェンスに取り換えられました。いつもお世話になっているS建設に作ってもらった特注品です。これで、九兵衛が一気に庭に飛び出す危険が減りました。
それに加え、にゃん紫がいつでも庭に出られるための猫用ドアもS建設によって取り付けられました。
「いったいいくらかかったんやろうね。S建設のドル箱スター九ちゃんに、猫ドアオプション付き?」と私たちは笑いました。
この頃から、にゃん紫係数が急上昇していきます。
窓際に猫タワーが設えられました。猫チグラが購入され、猫のおもちゃがどんどん増えていきました。
でも、一番のお気に入りは、DAISOのピンクマウスです。
「昨日からクシュンて言うねん」にゃん紫がクシュンと言っただけで、 動物病院です。そしてネブライザーのお薬が噴霧されている部屋に入れてもらいます。粗相をしなくなるというサプリやアロマも購入されました。
首輪
お盆がやってきました。
このタイミングで、にゃん紫は、また脱走をはかりました。今度は、少し開いていた戸から外に出てしまったのです。
「もう墓参りに行きたくない…」意気消沈する貴実子。
私たちは、同志社と御所を探しにいきました。吉見さんが、同志社にいるにゃん紫を発見しました!
門衛所の守衛さんが言うには、「以前から時々見かける猫ですね」と。
そして、にゃん紫は皆の心配は知ってか知らずか、お腹が空いたら、ちゃんと冷泉家に帰ってきました。
今度脱走したら、交通事故に遭うかもしれない。悪い男に騙されるかもしれない。病気に感染するかもしれない。可愛いので誰かに連れていかれるかもしれない。
GPSを付けようか。いろんな可能性を考えて、まずはこの首輪をプレゼントすることにしました。
「にゃん紫☆お外にいたら迷子です Tel.〇〇〇-〇〇〇〇」
色は、冷泉家の女紋にちなんで、なでしこ色にしました。
この時点で、にゃん紫を里子に出すとか、野に放つという選択肢は、ほぼゼロになっていました。
こんな可愛い子を庭に出すことすらもうできなくなったのです。
この記事を書いた人
余田由香利
事務局では、経理と会員事務を担当。
時々、にゃん紫にチュールをあげるのを楽しみとしています。