北の大蔵 新設工事進捗報告壁づくり[1]

手打ちで塗り込む下地壁

土蔵は、日本の昔ながらの建築様式の1つ。木で造った骨組みに土を塗って下地壁をつくり、その表面を真っ白な漆喰で仕上げます。伏見で作られ冷泉家に運び込まれた土を使い、壁の最も内部の下塗りをする様子(2021年秋)をレポートします。

伏見から運び込まれた土は、左官職人たちの手により蔵の壁の骨組みに塗られていきます。この作業は「手打ち」と呼ばれています。はじめはコテを使わず、建物の外側から手で直接土を押し込み、続いて内側でも同様に押し込みます。

外側の土が乾いたらまた上から土を重ねて、内側も同様に重ねる。この作業を何度も繰り返すことで、分厚い壁ができていきます。

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1回の手打ちで塗るのは厚さ2〜3cm。塗ったら気候により数日〜数週間乾かし、また塗り重ねます。最終的には30cmぐらいまでの厚さになります。

文庫だよりLetter From Shiguretei Library